糖尿病のお話しの続きです。
では、少しおさらいです。
糖尿病とは、血糖の値を下げるインスリンが
①ほとんど出ない
②十分な量が出ない
③出るけど働きが悪い
ことにより、血管内の糖分が高いままになってしまう病気の事です。
インスリンというホルモンが、糖尿病と大きな関わりがあるということはお分かりいただけましたか?
では、糖尿病のお薬にはどんなものがあるのか、お話していきます。
▼インスリン抵抗性改善薬
・肝臓では、糖以外の物質から糖を新しく作り出す働きがあります。
なので、体内に糖が増えないように、肝臓で糖を作り出すのを抑えます。
・また、肝臓や筋肉には、糖をため込む働きがあります。
血管内に糖がふえて血糖値が高くならないように、肝臓や筋肉へ糖を取り込んでおきます。
つまり、この薬は、インスリンの効きをよくするお薬です。
▼インスリン分泌促進薬
インスリンを分泌促進するお薬は、口から飲むタイプのものや、注射をするタイプのものがあります。
注射は、週に1回のものや、毎日行うものがあります。
膵臓からインスリンの分泌を促すだけでなく、
・グルカゴンという、血糖を上昇させるホルモンを抑え、血糖値を上がりにくくする。
・胃や消化管の動きを遅くし、ゆっくりと消化させる。
・脳に働きかけ、食欲を抑える。
などの効果があります。
▼インスリン製剤
インスリン製剤は、インスリンそのものを外から補うものです。
インスリンを口から飲んでも、消化管で分解されてしまうので、注射のみでの治療になります。
インスリン製剤を使用する必要のある方は、次のような方です。
①体質的にインスリンがほとんど分泌されない方(1型糖尿病)
②高血糖が理由で、意識を失い、眠っている方
③糖尿病による合併症で、腎臓や肝臓に重度の障害を持っている方
④妊娠していて、食事療法だけでは、血糖のコントロールが難しい方
※糖尿病の飲み薬は、胎盤や母乳を通して赤ちゃんに影響を与えてしまう可能性があることや、
安全性が確立していないことから、妊娠前~妊娠中、出産後の授乳期に飲むことは望ましくないので、
インスリンそのものを、注射で補います。
◎薬によっては、食事をしっかり食べてから使用しないと、
低血糖を起こしてしまうものもあるので、注意が必要です。
▼糖吸収・排泄調整系薬
①炭水化物の吸収を遅らせて、食後の血糖値の吸収を抑えます。
②腎臓で、糖を尿として排泄するよう促します。
以上が、糖尿病のお薬です。
インスリン製剤の③でも出てきたように、糖尿病には、合併症があります。
次回、合併症や、1型2型糖尿病の違いについてお話ししていきます。
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